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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻12号

1990年11月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

緩衝液の作りかた

著者: 桑克彦1

所属機関: 1筑波大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.1491 - P.1496

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はじめに
 臨床検査として用いられる種々の生化学的反応手段に影響する因子の一つに,pHがある.そして,これらの反応条件として,pHの変化をできるだけ少なくするために用いるのが,緩衝液(buffer solution)である.例えば,日常検査で異常な結果を示したある酵素があったとすると,その酵素の至適pH,Km値,分子サイズ,活性化エネルギーなどの生化学的性状を検索することが多い.この場合は,いずれも特定の緩衝液を作製して実験に供することになる.緩衝液の作製は,緩衝剤(buffer)に酸あるいはアルカリを加えて目的のpHにすることで行われる.このとき目的のpHに合わせるためにpHメーターが用いられる.
 ここでは緩衝液の作製の要領と緩衝液の選択のためによく用いられるpKa(酸解離定数Ka:pKa=-logKa)値などについて示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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