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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻12号

1990年11月発行

文献概要

ザ・トレーニング

不規則性抗体とその同定法

著者: 谷脇清助1

所属機関: 1兵庫医科大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.1503 - P.1509

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はじめに
 輸血検査の重要性は周知の事実であるが,安全性においてはまだ多くの問題が残されている.本来,輸血とは,輸血副作用も起こさず,患者に効果的な輸血が行われて初めて,安全な輸血が行われたといえる.しかし,まだ夜間などでは交差試験も3滴法により,血液型はガラス板法による表試験のみで輸血されているところもあるようで,輸血副作用の報告もみられるのが現状である.
 今回,厚生省のガイドラインによれば,輸血前にはABO式Rh(D)血液型検査は必ず行い,抗体スクリーニングにより抗体の有無をあらかじめ調べておくことが望ましいとされており,血液型,抗体スクリーニング検査をType & Screen(以下,T & S)と呼んでいる.輸血前にT & Sを行っておけば,緊急時の輸血に際し交差試験を行う場合でも検査が簡略となり,無駄が省けて陰性血液の選択が早く行われる1).現在,血液型および交差試験はどの施設でも行われているが,抗体スクリーニングの普及はまだ少ないようであり,今後重要となる抗体スクリーニング検査法およびその同定法について当院の現状を交じえて問題-解答のステップを踏んで解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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