文献詳細
文献概要
検査技師のための新英語講座・35
引用文献(その2)
著者: 今井宣子1
所属機関: 1大阪大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.1510 - P.1511
文献購入ページに移動先輩技師:前回は引用文献の間違いについてお話しされました.この種の間違いは,間違っていることがすぐわかります.文献のリストに書いてあるページ数が正しくても,間違っていても,いずれにしてもです.間違いの理由は不注意によるものです.引用文の間違いについてはどうなんでしょうか? 何か例がありますか?
英文編集者:ある著者が「ある薬剤が有効であった」と述べて,この記述を支持するために引用文献を1個つけました.この論文を読んだ2人の読者が,その引用文献の原本を調べました.原本では,実験対象はたった15人で,その薬剤の治験は一重盲検でも二重盲検でもなく,また対照も設けられていませんでした.この論文の著者らは,その薬剤に有効性があるとは強く主張していませんでした.そういうことで,この論文を引用した著者が「この薬剤は有効である」と言ったときに,引用文献の間違いが起こったのです.
英文編集者:ある著者が「ある薬剤が有効であった」と述べて,この記述を支持するために引用文献を1個つけました.この論文を読んだ2人の読者が,その引用文献の原本を調べました.原本では,実験対象はたった15人で,その薬剤の治験は一重盲検でも二重盲検でもなく,また対照も設けられていませんでした.この論文の著者らは,その薬剤に有効性があるとは強く主張していませんでした.そういうことで,この論文を引用した著者が「この薬剤は有効である」と言ったときに,引用文献の間違いが起こったのです.
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