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〈項目〉モノクローナル抗体によるALPの分別定量
著者: 平野和行1
所属機関: 1岐阜薬科大学薬剤学
ページ範囲:P.1514 - P.1515
文献購入ページに移動 アルカリ性ホスファターゼ(ALP)は,肝胆道系疾患,骨疾患などの診断法として日常測定されている.ヒトALPのcDNAの検索により,少なくとも4つのアイソザイムの存在が明らかになり,肝/骨/腎性(肝臓性),小腸性,胎盤性および胎盤様アイソザイムに分類される.従来からALPアイソザイム分析は電気泳動法,アミノ酸による阻害,耐熱性などの手段を駆使することにより実施されてきたが,測定条件の煩雑さや時間的制約により一般化するには至らず,特殊検査として需要を満たすにとどまってきた.
各ALPアイソザイムの構造は非常に相同性が高く,特に胎盤性(胎盤様)と小腸性ALP間には86%以上の相同性が認められる1).したがって,ウサギに対して作製した抗体を用いる免疫学的反応性においては,胎盤性,小腸性ALPは交叉性を示し,完全に区別することはできない(図1).しかし,肝臓性ALPは胎盤性,小腸性ALPと大きく異なり,免疫化学的に区別することができる.
各ALPアイソザイムの構造は非常に相同性が高く,特に胎盤性(胎盤様)と小腸性ALP間には86%以上の相同性が認められる1).したがって,ウサギに対して作製した抗体を用いる免疫学的反応性においては,胎盤性,小腸性ALPは交叉性を示し,完全に区別することはできない(図1).しかし,肝臓性ALPは胎盤性,小腸性ALPと大きく異なり,免疫化学的に区別することができる.
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