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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻3号

1990年03月発行

文献概要

病気のはなし

アルコール性肝障害

著者: 庵政志1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター第一消化器科

ページ範囲:P.202 - P.207

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サマリー
 日本でも最近のアルコール消費量の増加に伴って,アルコール性肝障害が増加している.本症の形態的特徴は,ウイルス性肝障害と異なって,主病変が小葉中心性で細胞周囲性の繊細な線維化とミトコンドリア障害にある.臨床的には,飲酒禁酒の時間的関係の強い肝以外の全身的症状と検査成績(白血球増加,電解質異常,カテコールアミン増加,高エストロゲン血症,筋由来酵素上昇など)を伴うことが,ウイルス性肝障害と異なっている.血清GOT>GPT,GLDHやm-GOT高値,γ-GTP高値などの存在が肝機能検査成績では目立つ.肝硬変なしに可逆的門脈圧亢進症状を呈しうるなどのため,一般に治療によく反応する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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