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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻5号

1990年05月発行

文献概要

検査技師のための新英語講座・29

再び略語について(その5)

著者: 今井宣子1

所属機関: 1大阪大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.484 - P.485

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 先輩技師:前に,論文の表題には略語を使ってはならないとおっしゃっていましたが,Lancetの古い号に目を通していたら,この問題に関連したレターを偶然見つけました.それはカナダの生化学者が書いたもので,それより少し前のある号に掲載されていた化学物質名の書きかたが間違っていたという指摘でした.綴りの間違いもありました.この論文の著者は,このレターに対する返事の中で,間違いがあったことを認めました.しかし,Lancetの編集者が論文の表題中に標準的略語を使うことを許してくれなかったために,間接的に間違いが起こったのだと不満を訴えました.
 英文編集者:私もそのレターを見ました.この著者が,化学物質の名前を完全に言い表すための唯一正確な方法は化学式と化学構造で表すことだと言ったことを,私はおもしろいと思いました.この著者は「これ以外はどんな単語でもただの略語だ……」と言いました.私はある意味で同感できません.というのは,単語と略語とでは違いがあるからです.つまり,単語は何か適当な参考書で調べることができるけれども,略語は本で調べることが往々にしてできないことがあります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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