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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 2 涙液

D.微生物学的検査

著者: 大石正夫1 宮尾益也1

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.557 - P.560

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はじめに
 涙液は結膜嚢内に生理的に存在する液で,涙腺を主体とする分泌腺からの分泌液である.結膜嚢内を潤して,特に角膜の乾燥を防止し,結膜嚢内から眼外にあふれ出るか,鼻腔内へ流れこむ.
 涙液は外界に直接さらされるため,多数の微生物に汚染されている.この微生物はopportunistic pathogen(平素無害菌)のことが多いが,時には眼局所の抵抗性減弱(眼の炎症,外傷,手術などによる)の際,いわゆるcompromised eyeの状態で病原性を発揮して,眼の日和見感染症の原因菌の一つとなりうる.したがって,涙液の正常細菌叢の状態を検討することは,眼感染症の原因菌を推定するうえに重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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