文献詳細
文献概要
増刊号 血液・尿以外の体液検査法 4 汗
B.一般検査
著者: 野村洋文1
所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.572 - P.574
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汗を分泌する汗腺にはエックリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類があり,体温調節などの生理作用は主にエックリン汗腺がつかさどる.発汗の種類には不感知性発汗,温熱性発汗,精神性発汗,味覚性発汗がある.
汗腺の分泌部から分泌され,表皮内導管を通り皮表に出てくる最終汗は無色,無臭で,pH 5.7〜6.5であり,水分が99〜99.5%を占め,残り1〜0.5%が固形成分である.後者の中ではNaC1が最も多く,その他尿素,乳酸,アンモニア,尿酸,アミノ酸,硫化物,クレアチニンなどから構成される.しかし,総論で述べた汗の成分異常をきたす疾患では,細菌,血液なども混入する.汗の分泌量は不感知性発汗で1日500〜600mlである.夏期または運動時には4〜101に達することもある.単一の汗腺当たりの発汗量は最高7〜8ml/分に達する.熱放出量は540cal/lである1).
汗を分泌する汗腺にはエックリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類があり,体温調節などの生理作用は主にエックリン汗腺がつかさどる.発汗の種類には不感知性発汗,温熱性発汗,精神性発汗,味覚性発汗がある.
汗腺の分泌部から分泌され,表皮内導管を通り皮表に出てくる最終汗は無色,無臭で,pH 5.7〜6.5であり,水分が99〜99.5%を占め,残り1〜0.5%が固形成分である.後者の中ではNaC1が最も多く,その他尿素,乳酸,アンモニア,尿酸,アミノ酸,硫化物,クレアチニンなどから構成される.しかし,総論で述べた汗の成分異常をきたす疾患では,細菌,血液なども混入する.汗の分泌量は不感知性発汗で1日500〜600mlである.夏期または運動時には4〜101に達することもある.単一の汗腺当たりの発汗量は最高7〜8ml/分に達する.熱放出量は540cal/lである1).
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