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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 6 胃液

E.細胞診

著者: 川地素崇1

所属機関: 1中野共立病院検査室

ページ範囲:P.610 - P.612

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はじめに
 胃液の細胞診は今日では以前ほどは行われていない.従来施行されていた生理食塩水や蛋白融解酵素による洗浄などの盲目的洗浄法は,胃ファイバースコープの発達により,胃直視下生検による塗抹法やブラシによる擦過法に替わってしまった.しかし,細胞診の利点の一つに,肉眼的所見では診断しづらい癌の発見,すなわち微小癌の発見がある.胃において,このような微小胃癌の発見,あるいはIIbtypeの早期胃癌の発見にα-キモトリプシンによる選択的胃洗浄細胞診が用いられ,その有効性についての報告例がみられるようになり,胃洗浄細胞診も見直されてきている.
 胃癌の検出のための胃液は,通常の胃液検査として提出されるものより細胞診用として提出されるものが望ましく,選択的胃洗浄法は細胞診用の検体である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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