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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 8 胆汁

D.微生物学的検査

著者: 国広誠子1

所属機関: 1山口県立中央病院検査部

ページ範囲:P.633 - P.636

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常在菌
 胆汁は肝細胞で産生され,一度胆嚢に貯留されるが,胆嚢に貯留されている間に水分や電解質などが胆嚢壁から再吸収され,5〜10倍に濃縮される.十二指腸を脂肪性に富む食物などが通ると,十二指腸壁の刺激によって胆嚢が収縮し,濃厚な胆嚢胆汁が胆管を経て総胆管から十二指腸内に排泄される.胆汁が胆道を経て十二指腸へ排泄される量は,1日約500〜1,000mlといわれている.
 胆汁内には原則として細菌は存在しないとされているが,腸管内の常在菌が十二指腸を介して逆流したり,門脈を経て血行的に胆汁内に侵入したりする機会は多い.しかし,胆道内に多少の細菌が存在しても一定した胆汁の流れ(0.6ml/分)とOdii括約筋により,胆道内に細菌が定着することを防いでいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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