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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 9 膵液

D.微生物学的検査

著者: 国広誠子1

所属機関: 1山口県立中央病院中央検査部

ページ範囲:P.655 - P.656

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常在菌
 膵液は無色透明,無臭で,やや粘稠性のアルカリ性(pH7.6〜8.7)の液である.その主成分はNaHCO3,NaClなどの塩類と膵消化酵素であり,1日の分泌量は1,000〜3,000 mlに及んでいる.膵消化酵素にはトリプシン,キモトリプシン,エラスターゼなどの蛋白分解酵素(膵酵素の70%)とアミラーゼなどの殿粉分解酵素やリパーゼ,ホスホリパーゼAなどの脂肪分解酵素が存在する.
 膵は正常状態では前述の膵消化酵素を非活性型で分泌し,十二指腸内で活性化され,また膵消化酵素の阻害物質の作用などにより自己消化より保護されている。したがって,膵液中にはこれらの消化作用などの影響により細菌は存在しないとされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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