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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 11 精液

A.総論

著者: 岩動孝一郎1

所属機関: 1東京逓信病院泌尿器科

ページ範囲:P.667 - P.668

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はじめに
 精液(semen)は,射精によって排出される男性の精巣およびその他副性器由来の分泌液である.その成分としては精子(spermatozoa)と,それらが浮遊する液体成分である精漿(seminal plasma)とから成っている.
 精子はいうまでもなく精巣で形成され,精巣上体,さらに精管を通して輸送される過程で成熟を遂げ,精管膨大部に貯蔵される.そして,精嚢,前立腺あるいは尿道からの分泌液が加わって精液が完成されることになる.したがって,精液は種々の臓器由来の成分から成り,そのおよそ5%が精子を含んだ精巣由来のものであり,約60〜70%は精嚢分泌液で占められる.精嚢分泌液には精子の運動エネルギーを供給する果糖が多量に含まれている.そのほか精巣上体液,前立腺分泌液,さらには尿道分泌液などで残りの精液成分を作っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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