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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 12 羊水

E.細胞診

著者: 是松元子1

所属機関: 1社会保険埼玉中央病院検査科

ページ範囲:P.698 - P.699

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検査の意義
 羊水における細胞診検査の第一の目的は,胎児の成熟度の判定である.これには,月経歴不確実な妊婦のための未熟児出産防止を目的としておおよその妊娠末期週数の推定に使用する場合と,合併症妊娠(Rh不適合妊娠,糖尿病妊娠,重症妊娠中毒症など)における胎児の成熟度に合わせた人工早産時期を決定するのに使用する場合とがある.
 羊水中に含まれる上皮細胞は,羊膜由来の細胞と胎児に由来する細胞の2種類に大別できる.羊膜に由来する細胞は妊娠後期に急速に減少するといわれている.一方,胎児に由来する細胞では,皮膚,毳毛,口腔,気管,泌尿生殖器から剥離する細胞が出現する.しかし,胎児に由来する細胞のほとんどは皮膚の扁平上皮細胞であり,これは妊娠末期に増加の傾向を示し,特に36週以降は無核の扁平上皮細胞が急速に増加する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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