icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 13 関節液

C.生化学検査

著者: 阿部重人1

所属機関: 1宮城野病院リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.709 - P.711

文献購入ページに移動
はじめに
 関節穿刺を行ったり,関節液の検査結果を解釈したりする能力は,リウマチ学のトレーニングプログラムに不可欠なものと考えられている.しかし実際には検査件数はそれほど多くなく,病院の検査室当たり1か月に3.9件というものが最も多い頻度で,平均すると1か月に1.5件であった(医学部附属病院では1か月当たり10〜30件の検査がある).
 検査項目の中で日常的に行われているものは,頻度の高いものから白血球数,赤血球数,白血球分画,Gram染色,ムチン塊(mucin clot),偏光顕微鏡による結晶の同定,細菌培養,蛋白・ブドウ糖・粘度の測定などである.LDHやその他の酵素活性が測定されることは非常にまれであり,約20%の病院検査室はまったく行っていない1).実際,関節液の検査の中で診断的価値の高いものは,細菌検査と結晶の同定であり,そのほかの検査はまったく補助診断的な検査である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?