文献詳細
増刊号 血液・尿以外の体液検査法
15 腹水
文献概要
はじめに
腹水は,肝,胆,膵をはじめとする多くの腹部臓器の疾患の際にしばしばみられる重要な症候の一つである.それのみならず,ネフローゼ,うっ血性心不全,上大静脈塞栓など,必ずしも腹部臓器でない他臓器疾患の際にも腹水貯留はみられるので,腹水患者を診る場合には,常にそのような総合的な視点を持つことが要求される.また,腹水をきたした原疾患の診断に腹水の性状の分析が有用だが,この際も必ずしもそれだけで明確に鑑別することは不可能であり,やはり,腹水を起こす疾患についての十分な知識を持つことと,総合的に考えて鑑別する能力が必要である.
腹水は,肝,胆,膵をはじめとする多くの腹部臓器の疾患の際にしばしばみられる重要な症候の一つである.それのみならず,ネフローゼ,うっ血性心不全,上大静脈塞栓など,必ずしも腹部臓器でない他臓器疾患の際にも腹水貯留はみられるので,腹水患者を診る場合には,常にそのような総合的な視点を持つことが要求される.また,腹水をきたした原疾患の診断に腹水の性状の分析が有用だが,この際も必ずしもそれだけで明確に鑑別することは不可能であり,やはり,腹水を起こす疾患についての十分な知識を持つことと,総合的に考えて鑑別する能力が必要である.
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