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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 16 心嚢液

B.一般検査

著者: 木庭敏和1

所属機関: 1東海大学医学部附属大磯病院中央検査室

ページ範囲:P.760 - P.762

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はじめに
 心臓は心外膜で包まれ,さらにそれの反転した心膜から成る心包内に存在する.心外膜と心膜との間は心膜腔でその中に心嚢液(心膜液)が存在し,心臓本体を浮遊させている.健常人の心嚢液1)は,麦藁色透明で,約20ml存在し,心臓運動による摩擦を少なくしている.外傷や種々の原因による心膜炎,粘液水腫などでは,しばしば大量の心嚢液が貯留し,心臓を外側から圧迫して死に至らしめる心タンポナーデを呈することがある.
 心嚢液貯留の有無およびその原因を知る検査は古くはもっぱら心膜穿刺に頼っていたが,近年の心エコー技術の発達はその診断を極めて容易にした.ここでは心嚢穿刺液の一般検査について記載する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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