icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 17 血腫内容液

A.総論

著者: 益子邦洋1 大塚敏文1

所属機関: 1日本医科大学救急医学科

ページ範囲:P.771 - P.773

文献購入ページに移動
はじめに
 血腫とは,Dorlandの“Medical Dictionary”によれば,‘a localized collection of blood, usually clotted, in an organ, space, or tissue, due to a breakin the wall of a blood vessel’,すなわち,なんらかの原因により血管壁が破綻し,そこから出た血液が臓器や体腔内あるいは組織内に貯留したものであり,通常は凝血塊を形成しているのである.さまざまな原因によりいろいろな場所に形成されるが,打撲などの鈍性外力により皮下組織にみられるものを皮下血腫と呼び,感染さえ合併しなければ自然に吸収して予後良好である.これに対して頭蓋内に形成される硬膜外血腫や硬膜下血腫,縦隔内に形成される縦隔血腫,胸腔内に形成される血胸,後腹膜に形成される後腹膜血腫などでは,血腫の排除や出血源に対する処置を行わなければ時に生命の危険を伴うこともある.また,四肢の関節腔内に形成される関節血腫では,可動域の減少など将来にわたる機能的予後が問題となる.
 以下,代表的な血腫内容液について具体的に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら