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増刊号 血液・尿以外の体液検査法 17 血腫内容液
B.一般検査
著者: 益子邦洋1 大塚敏文1
所属機関: 1日本医科大学救急医学科
ページ範囲:P.773 - P.773
文献購入ページに移動 前項で述べたとおり,血腫内容液を検査することの意義は,血腫が体のどの部分に形成されたものであるかによって大きく異なっており,血腫の種類によっては内容液の検索がほとんど無意味であるものすらある.それゆえ,これらを一概に論ずることは困難であるが,あえていうならば,血液以外の物の混入の有無と感染の有無の2点の検索に集約されよう.
血液以外の混入物としては,頭蓋内では脳実質や脳脊髄液など,縦隔および胸腔内では食物,リンパ液,胆汁など,また腹腔内や後腹膜腔内では胆汁,膵液,食物,尿など,関節内では軟骨,脂肪滴,関節液などが挙げられこれらを念頭に置いたうえで血腫内容液の評価を行うことが肝要である.すなわち,外観からは純粋な血液であるか,凝血塊を混じているか,漿液性であるか,あるいは食物の一部や脂肪成分が混入しているか否か,などを判断し,色調からは動脈血主体か静脈血主体か,また胆汁の混入はないか,などを評価する.
血液以外の混入物としては,頭蓋内では脳実質や脳脊髄液など,縦隔および胸腔内では食物,リンパ液,胆汁など,また腹腔内や後腹膜腔内では胆汁,膵液,食物,尿など,関節内では軟骨,脂肪滴,関節液などが挙げられこれらを念頭に置いたうえで血腫内容液の評価を行うことが肝要である.すなわち,外観からは純粋な血液であるか,凝血塊を混じているか,漿液性であるか,あるいは食物の一部や脂肪成分が混入しているか否か,などを判断し,色調からは動脈血主体か静脈血主体か,また胆汁の混入はないか,などを評価する.
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