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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻6号

1990年05月発行

文献概要

増刊号 血液・尿以外の体液検査法 17 血腫内容液

C.生化学検査

著者: 森三樹雄1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院臨床検査部

ページ範囲:P.774 - P.775

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はじめに
 血腫とは,血管が破裂することによって出血して局所的に血液が貯留したものをいう.血腫と呼ばれるものは表1に示すように頭皮下血腫,頭蓋内血腫,肺血腫,腎血腫,大動脈瘤血腫などがあり,病因としては外傷によるものが多い.これらのうちで日常比較的多く遭遇するのは頭蓋内血腫で,その中でも慢性硬膜化血腫や脳実質内血腫の頻度が高い.
 慢性硬膜下血腫では穿頭法,脳実質内血腫では定位的血腫吸引法が行われ,血腫内容物が除去される.血腫内容物は発生した場所,溶血の度合い,血腫の古さ,髄液などの体腔液の混じり具合などによりその化学成分は異なる.このような理由で一般的には生化学検査を行ってもその値はまちまちとなるために,血腫内容物の生化学検査を実施することはほとんどない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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