文献詳細
文献概要
増刊号 血液・尿以外の体液検査法 資料
HPLCによる母乳中脂肪酸の分析法
著者: 奥村一忠1 足立恵子1
所属機関: 1名古屋大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.894 - P.896
文献購入ページに移動はじめに
母乳中の脂質の大部分はグリセリドで,残りの数%がリン脂質,コレステロールといわれている1).したがって,脂肪酸はほとんどグリセリド中にエステル型としてあり,ほかに遊離の脂肪酸がわずかに存在するのみである.通常のアルカリ加水分解(ケン化)をして総脂肪酸として測定する場合は両者の合計となり,遊離脂肪酸のみの際は直接母乳から抽出する.
筆者らの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による母乳の脂肪酸分析法3)は,血清での蛍光ラベル化法を応用した4).ラベル化剤は9-anthryldiazomethane(ADAM)で,二村らにより開発されたものである4).
母乳中の脂質の大部分はグリセリドで,残りの数%がリン脂質,コレステロールといわれている1).したがって,脂肪酸はほとんどグリセリド中にエステル型としてあり,ほかに遊離の脂肪酸がわずかに存在するのみである.通常のアルカリ加水分解(ケン化)をして総脂肪酸として測定する場合は両者の合計となり,遊離脂肪酸のみの際は直接母乳から抽出する.
筆者らの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による母乳の脂肪酸分析法3)は,血清での蛍光ラベル化法を応用した4).ラベル化剤は9-anthryldiazomethane(ADAM)で,二村らにより開発されたものである4).
掲載誌情報