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増刊号 血液・尿以外の体液検査法 資料
イオン選択電極法による生体試料の電解質測定における留意点
著者: 関口光夫1
所属機関: 1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
ページ範囲:P.898 - P.899
文献購入ページに移動はじめに
生体試料のマトリックスは複雑であり,正確に分析することは大変難しいとされている.その主たる原因は,臨床化学分析法の多くが,複雑なマトリックス中に共存する分析対象成分を抽出・分別などの前処理操作を行わないで分析することにあろう.すなわち,マトリックスの構成成分のいくつかが分析反応を妨害したり,助長したりするからである.中でも血清は,マトリックスが一定で,かつ固体差が少ないことから,比較的正確さの高い分析が可能となっている.一方,その他の試料においては,マトリックスの固体差が大きいとされている.試料中の成分が分析に影響を与える挙動は,その分析法の原理によってそれぞれ異なるのは当然である.
ここではイオン選択電極法(ion-selective electrode;ISE法)で血清・尿以外の試料を測定するときに予測される留意点を,その原理に照らし合わせて整理してみたい.
生体試料のマトリックスは複雑であり,正確に分析することは大変難しいとされている.その主たる原因は,臨床化学分析法の多くが,複雑なマトリックス中に共存する分析対象成分を抽出・分別などの前処理操作を行わないで分析することにあろう.すなわち,マトリックスの構成成分のいくつかが分析反応を妨害したり,助長したりするからである.中でも血清は,マトリックスが一定で,かつ固体差が少ないことから,比較的正確さの高い分析が可能となっている.一方,その他の試料においては,マトリックスの固体差が大きいとされている.試料中の成分が分析に影響を与える挙動は,その分析法の原理によってそれぞれ異なるのは当然である.
ここではイオン選択電極法(ion-selective electrode;ISE法)で血清・尿以外の試料を測定するときに予測される留意点を,その原理に照らし合わせて整理してみたい.
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