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文献概要
増刊号 血液・尿以外の体液検査法 資料
Rivalta反応の標準化
著者: 稲垣勇夫1
所属機関: 1木曽川病院検査科
ページ範囲:P.920 - P.921
文献購入ページに移動 Rivalta反応は1896年,イタリアのRivaltaによって報告されたものである.このRivalta反応の術式は「メスシリンダーに水道水200mlを採り,それに酢酸数滴を加えて混和し,穿刺液を上から滴下して生じた白濁が管底まで到着したものを陽性とする」ものである.Rivalta反応は穿刺液の滲出液(陽性)または漏出液(陰性)との鑑別に従来から用いられており,蛋白量が3g/dlを超えると陽性になるといわれている.
このRivalta反応は添加する酢酸量によってpHが変化し(図24),陽性度もかなり異なってくる(図25).酢酸量を一定量正確に加えることが重要である.この酢酸水に反応する蛋白種類は酢酸10,50および200μl/水道水200mlにて生じた白濁沈渣を希アルカリにて再溶解させて電気泳動させた結果,10μlにてγ>β領域,50μlにてα〜β領域が優位のパターン,200μlではアルブミンが優位であった1).50μlの泳動パターンおよびpH(4近辺)から考察される蛋白種類の等電点から50μlはおおよそ急性期炎症性蛋白が反応しているようである.
このRivalta反応は添加する酢酸量によってpHが変化し(図24),陽性度もかなり異なってくる(図25).酢酸量を一定量正確に加えることが重要である.この酢酸水に反応する蛋白種類は酢酸10,50および200μl/水道水200mlにて生じた白濁沈渣を希アルカリにて再溶解させて電気泳動させた結果,10μlにてγ>β領域,50μlにてα〜β領域が優位のパターン,200μlではアルブミンが優位であった1).50μlの泳動パターンおよびpH(4近辺)から考察される蛋白種類の等電点から50μlはおおよそ急性期炎症性蛋白が反応しているようである.
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