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血清酵素異常の鑑別2—アイソザイム異常から判定される病態(1)
著者: 戸沢辰雄1
所属機関: 1兵庫医科大学中央検査部
ページ範囲:P.1005 - P.1010
文献購入ページに移動 臨床検査としての血清酵素の有用性は,その血清レベルが臓器診断や病勢の指標となる点にある.さらに,アイソザイム分析は,より的確な臓器診断を可能にする.臨床検査として有用な血清酵素の数が増えるにつれて詳細な病態を把握できるようになったが,病態や病勢からは説明がつかない血清レベルの患者や健康者が存在すること,それも決してまれではない頻度であることも知られてきた.このような患者や健康者は余分な検査を強いられることになるだけでなく,誤診にも導かれかねない.実際,そのような事実はしばしば見聞きされている.
この十数年間における,血清酵素の説明がつかない現象の発見とその解明に対する検査サイドの成果は,目を見張るものがある.しかし,マクロアミラーゼ以外にもこのような現象が数多くあることは,臨床サイドには今日まだ周知されているとはいえない.それゆえに,積極的にそれを識別して報告することが,検査サイドにとって必須であるといえる.
この十数年間における,血清酵素の説明がつかない現象の発見とその解明に対する検査サイドの成果は,目を見張るものがある.しかし,マクロアミラーゼ以外にもこのような現象が数多くあることは,臨床サイドには今日まだ周知されているとはいえない.それゆえに,積極的にそれを識別して報告することが,検査サイドにとって必須であるといえる.
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