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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻7号

1990年06月発行

文献概要

トピックス

HLAと疾患

著者: 西垣文敬1 脇坂明美2

所属機関: 1市立札幌病院中央検査部 2北海道大学医学部第1病理学教室

ページ範囲:P.1011 - P.1012

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 ヒトの主要組織適合系であるHLA系は著しい多型性をなし,その多型性の差が免疫応答の個体差を規定していることが知られている.このため,特定のHLA型が,ある疾患と相関し,現在までさまざまな種類の疾患とHLA型との相関が報告されてきている.この稿ではHLA型と相関のみられる主な疾患,その発生機序,今後の展開について概説する.
 HLAと疾患の相関の強さは相対危険度で表されるが,これはある特定のHLA抗原を保有する個体が,保有しない個体に比べて,ある疾患をどれだけ発症しやすいかを表す数値である.表に,高い相対危険度を示す主な疾患とHLA抗原との関係を示す.このうち特に相対危険度の高い強直性脊椎炎(B 27)とナルコレプシー(DR 2)は,診断基準の一つとされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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