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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻8号

1990年07月発行

文献概要

検査データを考える

抗核抗体の異常

著者: 𠮷野谷定美1 長野百合子2

所属機関: 1東京大学医学部臨床検査医学教室 2東京大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1063 - P.1065

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はじめに
 抗核抗体の検査が,膠原病をはじめとして広く内科疾患の診断に利用されている.一般的な検査の進めかたとしては,蛍光抗体染色法による染色パターンの識別と,寒天ゲル内沈降反応による抗ENA抗体の同定を取り入れているところが多いようである.今後,この検査法の進めかたが変わる可能性があるが,抗核抗体そのものの価値はますます重くなるであろうと予想される.
 さて,今回の主題に入る前に,現在行われている抗核抗体の内容について合意しておきたいと思う.蛍光抗体間接法でHEp-2細胞を核材として用いる場合,通常5型の染色パターンで報告している.すなわち,①peripheral(辺縁型),②homogeneous(均質型),③speckled(斑紋型),④centromere(セントロメア型),⑤nucleolar(核小体型)の5型である.このほかの抗核抗体については⑥others(その他)として報告するが,もちろん抗細胞質抗体を含めない,いわゆる核染色のもので,前記の5型に含まれないパターンという意味である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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