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γδT細胞抗原レセプター
著者: 森尾友宏1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部小児科
ページ範囲:P.1079 - P.1080
文献購入ページに移動 T細胞レセプター(TCR)では,CD3抗原と結合したヘテロダイマーの種類により,αβTCRとγδTCRの少なくとも2種類があることが知られている.αβTCRはCD4ヘルパーT細胞や,細胞傷害性T細胞(CTL)に表現されているTCRであり,MHCに拘束された抗原認識機構を有している.一方,遅れて発見されたγδTCRは末梢血T細胞の5%前後に表現されているにすぎないが,遺伝子解析や構造解析などからその遺伝子構成や遺伝子再構成様式,レパートリー,蛋白構造などが次々と明らかにされている.
TCRγ鎖遺伝子は二つのCγ,5個のJγ,15個(機能的な8個)のVγ領域から構成されており,TCRδ鎖遺伝子では1個のCδ,3個のDδ,Jδ,および6個のVδの存在が確認されている.このV領域の数はαβ鎖に比して著しく少ないが,Nsequenceの付加や,二つのD領域が再構成に関与することなどによりγδTCRのレパートリーの拡大をもたらしている.実際には末梢血γδT細胞はVγ9,Vδ2の組み合わせで用いられているものが多い.
TCRγ鎖遺伝子は二つのCγ,5個のJγ,15個(機能的な8個)のVγ領域から構成されており,TCRδ鎖遺伝子では1個のCδ,3個のDδ,Jδ,および6個のVδの存在が確認されている.このV領域の数はαβ鎖に比して著しく少ないが,Nsequenceの付加や,二つのD領域が再構成に関与することなどによりγδTCRのレパートリーの拡大をもたらしている.実際には末梢血γδT細胞はVγ9,Vδ2の組み合わせで用いられているものが多い.
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