icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻8号

1990年07月発行

トピックス

perineurial cellとEMA

著者: 亀田典章1

所属機関: 1東邦大学医学部第一病理学教室

ページ範囲:P.1080 - P.1081

文献概要

 perineurial cellとは末梢神経において,数本から数千本の神経線維を束ねて層状に包んでいる神経周膜(perineurium)を構成している細胞であり,光顕的に線維芽細胞と区別することができないところからperineurial fibroblastとも呼ばれた.電顕の出現によってneurothelあるいはperineurial epitheliumなどと呼ばれたことからもわかるように,形態的には上皮様の構造を持ち,機能的には脳におけるblood-brain barrierと同様にdiffusion barrierの役目を果たしている細胞と考えられている.
 perineurial cellが注目されるようになった背景には,皮膚の触覚小体の一つであるパチニ小体(paciniancorpuscle)や,これと同様の構造を有するpacinianneurofibromaにおいてはperineurial cellが主要構成細胞であること1)や,perineurial cellのみから成るperineurial cell tumor(perineurioma)が発見されたこと2)などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら