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病気のはなし
筋ジストロフィー
著者: 松永高志1 古川哲雄2
所属機関: 1旭中央病院内科 2東京医科歯科大学神経内科
ページ範囲:P.1156 - P.1160
文献購入ページに移動筋ジストロフィー(PMD)は筋肉の変性・壊死を主徴とする難病である.PMDは遺伝形式などから各病型に分類されるが,代表的なものにはDuchenne型,Becker型,顔面肩甲上腕型,肢帯型,先天性筋ジストロフィーなどがある.Duchenne型はX染色体劣性遺伝で,3歳前後に発症し,多くは20歳前後までに死亡する最も重症の型で,有効な治療法はない.
診断には血清クレアチンキナーゼなど酵素の定量,筋電図,筋CTスキャン,筋生検などが有用である.従来,PMDは原因不明とされていたが,最近Duchenne型,Becker型の遺伝子が究明され,遺伝子産物であるジストロフィンについても研究が進められている.
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