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文献概要
明日の検査技師に望む
今まで以上に医療人としての自覚を
著者: 河合忠1
所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室
ページ範囲:P.1174 - P.1174
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臨床検査のプロセスは主治医の医命に始まって,その結果が医療に効率的にフィードバックされるまでの間に,分析前(preanalytical),分析(analytical)および分析後(postanalytica1)の過程に分けられる.分析前の過程に含まれるのは,被検者の準備,検体の採取,検体の処理・運搬,検体の保存などである.分析過程は,検体検査と生体検査で原理的にも,また行動パターンのうえでもかなり異なっている.検体検査は二極化が進み,中央化・自動化の方向と簡易化・即時化の方向である.後者では,無侵襲化も志向され,いよいよ生体検査との違いが必ずしも明確でなくなりっつある.分析後の過程に含まれるのは,データの表示,データから医学情報への変換および専門医による判断などである.これらのうち,データの表示法とデータの情報化については,コンピュータの普及による診療支援システムの構築によって,今後ますます日常診療に深くかかわりを持ってくると考えられる.
臨床検査のプロセスは主治医の医命に始まって,その結果が医療に効率的にフィードバックされるまでの間に,分析前(preanalytical),分析(analytical)および分析後(postanalytica1)の過程に分けられる.分析前の過程に含まれるのは,被検者の準備,検体の採取,検体の処理・運搬,検体の保存などである.分析過程は,検体検査と生体検査で原理的にも,また行動パターンのうえでもかなり異なっている.検体検査は二極化が進み,中央化・自動化の方向と簡易化・即時化の方向である.後者では,無侵襲化も志向され,いよいよ生体検査との違いが必ずしも明確でなくなりっつある.分析後の過程に含まれるのは,データの表示,データから医学情報への変換および専門医による判断などである.これらのうち,データの表示法とデータの情報化については,コンピュータの普及による診療支援システムの構築によって,今後ますます日常診療に深くかかわりを持ってくると考えられる.
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