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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻9号

1990年08月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

異常ヘモグロビンの検索法

著者: 原野恵子1 原野昭雄1 櫛田由美2 上田智2

所属機関: 1川崎医科大学生化学教室 2川崎医科大学検査診断学教室

ページ範囲:P.1203 - P.1208

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はじめに
 糖尿病の血糖値コントロールの指標としてのグリコヘモグロビン(HbAIC)測定がHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で行われるようになって,クロマトグラムのパターン異常の原因として,異常ヘモグロビン(異常Hb)が存在する例がしばしば見いだされるようになった.従来,異常Hbの検出には各種の電気泳動法(寒天,デンプン,セルロースアセテート膜など)が用いられてきたが,最近はもっぱら等電点電気泳動が主役の座を占めている.ごくわずかの等電点の違いをも明らかにするこの泳動法は,分析しようとする蛋白質自身が赤い(染色の必要がない)というHbの特徴を最大限に利用できる大変有効な方法である.異常Hbの分析は,ほとんどの検査室でなじみがないと思われるので,本稿では「異常Hbの検出法」について説明し,「異常Hbのアミノ酸置換検索法」の概略を示して,Hb分析のアウトラインを紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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