文献詳細
文献概要
生体のメカニズム・1
免疫反応にかかわる細胞
著者: 笠倉新平1
所属機関: 1神戸市立中央市民病院臨床病理科
ページ範囲:P.63 - P.66
文献購入ページに移動Ⅰ.免疫とは
人体に病原体が侵入したり,他人の臓器を移植したり,癌細胞が生じたりした場合,人体はそれらを自分以外の異物として認識し,それに対して反応して排除しようとする.このような反応が,いわゆる免疫反応である.免疫という言葉は,伝染病(疫)を免れることを意味しているのである.
免疫反応は,液性免疫と細胞性免疫に分けて考えられている.液性免疫というのは,抗体が関与する免疫機序であり,抗体による細菌・ウイルスなどの中和や殺菌がその例である.これに対して,リンパ球そのものが主役を演ずるものを細胞性免疫と呼んでおり,ツベルクリン型皮内反応,臓器移植時の移植拒絶反応,抗腫瘍免疫(標的細胞傷害反応)などがこの型に属する.
人体に病原体が侵入したり,他人の臓器を移植したり,癌細胞が生じたりした場合,人体はそれらを自分以外の異物として認識し,それに対して反応して排除しようとする.このような反応が,いわゆる免疫反応である.免疫という言葉は,伝染病(疫)を免れることを意味しているのである.
免疫反応は,液性免疫と細胞性免疫に分けて考えられている.液性免疫というのは,抗体が関与する免疫機序であり,抗体による細菌・ウイルスなどの中和や殺菌がその例である.これに対して,リンパ球そのものが主役を演ずるものを細胞性免疫と呼んでおり,ツベルクリン型皮内反応,臓器移植時の移植拒絶反応,抗腫瘍免疫(標的細胞傷害反応)などがこの型に属する.
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