文献詳細
文献概要
マスターしよう検査技術
微生物株の保存法
著者: 鈴木健一朗1
所属機関: 1理化学研究所微生物系統保存施設;JCM
ページ範囲:P.853 - P.857
文献購入ページに移動はじめに
生きた微生物を長期的に保存し,いつでも供試できるようにしておくために,状況に応じた保存法を選択することは重要である.最も基本的な継代培養法,すなわち植え継ぎ法は,一連の試験中などの短期の保存にはよい.しかし,手間がかかり,植え継ぎごとに増殖させるため変異の心配があるので,レファレンス株の長期保存などには適当とはいえない.また,植え継ぎ間隔や保存に適した培地の選択など,経験を必要とすることも少なくない.
筆者の所属する施設では,細菌,放線菌,酵母,糸状菌を収集・保存し,一般に分譲するという業務を行っている.微生物は極めて多様であり,それぞれ専門の担当者が取り扱っているが,業務の流れの円滑化と効率化のために,できるだけ共通の容器と道具を用いる必要がある.ここでは,最も汎用性の高い微生物保存法である凍結乾燥法と凍結保存法を紹介する.
生きた微生物を長期的に保存し,いつでも供試できるようにしておくために,状況に応じた保存法を選択することは重要である.最も基本的な継代培養法,すなわち植え継ぎ法は,一連の試験中などの短期の保存にはよい.しかし,手間がかかり,植え継ぎごとに増殖させるため変異の心配があるので,レファレンス株の長期保存などには適当とはいえない.また,植え継ぎ間隔や保存に適した培地の選択など,経験を必要とすることも少なくない.
筆者の所属する施設では,細菌,放線菌,酵母,糸状菌を収集・保存し,一般に分譲するという業務を行っている.微生物は極めて多様であり,それぞれ専門の担当者が取り扱っているが,業務の流れの円滑化と効率化のために,できるだけ共通の容器と道具を用いる必要がある.ここでは,最も汎用性の高い微生物保存法である凍結乾燥法と凍結保存法を紹介する.
掲載誌情報