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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻11号

1991年10月発行

文献概要

検査ファイル

項目●肝細胞増殖因子(HGF)

著者: 二井谷好行1

所属機関: 1大塚製薬(株)診断事業部試薬部研究室

ページ範囲:P.958 - P.959

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はじめに
 肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor;HGF)は,1967年Mooltonらにより部分肝切除ラットの血液中に存在する肝再生を促進させる因子として見いだされた1).その後,劇症肝炎患者血中に同様の因子が存在することが確認され,ヒト肝細胞増殖因子(human hepatocyte growth factor;hHGF)と名づけられた2〜4)
 hHGFは分子量56〜65 kDの重鎖と31.5〜34.5kDの軽鎖とから成り,その二次構造も最近解明された(図1)5).またhHGFの分子構造と性能を表に示す.hHGFは肝再生促進作用を有することから肝治療薬として期待されるばかりでなく,劇症肝炎患者血中に存在することより,致死率80%を超す予後不良の疾患である劇症肝炎の予知および予後診断に有用なマーカーとして期待されている.本稿では,このhHGFのELISAについて述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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