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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻12号

1991年11月発行

文献概要

トピックス

viscosityと脳血流量

著者: 白倉卓夫1

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院草津分院内科

ページ範囲:P.1081 - P.1082

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■液体の粘度
 本題に入る前に臨床検査の面から血液粘度(blood viscosity)を理解してもらうため,まず粘度そのものについて簡単に触れておきたい.
 血管のような円管内を血液のような液体が流れる場合,液体の流れはいくつかの同心円筒の層流から構成されていると考えることができる.この層流は管の中心で速く,周辺部に近づくにつれて遅くなり,壁部分では静止した状態にある.血液が互いに隣接する層流間には速度勾配(ずり速度)があり,この層間には血液固有の粘性(血液粘度)が作用し合っているので,隣接する中心側の層から引っ張られる形となる.この引っ張られる力の接線方向の力(ずり応力)を血液粘度計(viscosimeter)で測定し,高,低各種ずり速度における血液粘度を算出するわけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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