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病気のはなし
壊死性リンパ節炎
著者: 浅野重之1
所属機関: 1福島県立医科大学病理学第一講座
ページ範囲:P.1096 - P.1101
文献購入ページに移動本症は,若年女子に罹患しやすく,発熱,頸部リンパ節腫脹および白血球減少を特徴とする.末梢血液リンパ球CD4+:CD8+比の低値,血清GOT,GPT,LDH,CRPや赤沈などが異常値を示し,ウイルス抗体価の上昇例もみられる.病巣には好中球がみられず,変性リンパ球を貪食したマクロファージ,組織球および大型芽球様細胞が混在して認められる.免疫組織学的には,活動期にCD8+細胞がCD4+細胞に比し優位を占め,回復するにつれCD4+綱胞が増加してくる.
病因はいまだ不明であるが,ウイルス,トキソプラズマなどが挙げられる,鑑別疾患には悪性リンパ腫,伝染性単核球症,SLE,エルシニア症,トキソプラズマ症などがあるが,諸検査により本症は独立疾患であることが明白である.
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