icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻13号

1991年12月発行

文献概要

病気のはなし

壊死性リンパ節炎

著者: 浅野重之1

所属機関: 1福島県立医科大学病理学第一講座

ページ範囲:P.1096 - P.1101

文献購入ページに移動
サマリー
 本症は,若年女子に罹患しやすく,発熱,頸部リンパ節腫脹および白血球減少を特徴とする.末梢血液リンパ球CD4:CD8比の低値,血清GOT,GPT,LDH,CRPや赤沈などが異常値を示し,ウイルス抗体価の上昇例もみられる.病巣には好中球がみられず,変性リンパ球を貪食したマクロファージ,組織球および大型芽球様細胞が混在して認められる.免疫組織学的には,活動期にCD8細胞がCD4細胞に比し優位を占め,回復するにつれCD4綱胞が増加してくる.
 病因はいまだ不明であるが,ウイルス,トキソプラズマなどが挙げられる,鑑別疾患には悪性リンパ腫,伝染性単核球症,SLE,エルシニア症,トキソプラズマ症などがあるが,諸検査により本症は独立疾患であることが明白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら