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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻13号

1991年12月発行

文献概要

技術講座 免疫

抗糸粒体抗体

著者: 野口英郷1 楠悦子2 水越和則2

所属機関: 1自治医科大学医学部臨床病理 2(株)エスアールエル免疫血清部

ページ範囲:P.1119 - P.1126

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サマリー
 間接蛍光抗体法(IFA)で検出される抗糸粒体抗体(AMA)は原発性胆汁性肝硬変(PBC)で高頻度にその血清中に検出され,しかも高力価を示す症例が多く,PBCでは診断的役割を果たす.その他にも特発性肝硬変,慢性活動性肝炎,自己免疫性肝炎などでAMAは検出されることがある.この顕在性のPBCは症候性PBC(s-PBC)ともいわれる.また,AMAは健常人でもごくまれには検出される.さらに,AMA検索の普及につれて自覚症状を欠く無症候性PBC(a-PBC)の存在が明らかになった.それゆえ,AMAの検索はPBC患者の早期発見にも大いに寄与している.
 AMAには亜型が存在し,とりわけAMA-M2はPBCに特異性が高い.さらに免疫転写法(IB)によれば,AMA-M9はM2をしのぐ早期PBCの診断マーカーといえる.現在の検査上,ルーチン化しているのはM2だけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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