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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻13号

1991年12月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

急速凍結・ディープエッチング法

著者: 泉山七生貴1

所属機関: 1東京都老人総合研究所・臨床病理

ページ範囲:P.1149 - P.1155

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はじめに
 急速凍結・ディープエッチング法は,なんら化学処理を加えずに組織や細胞の超微形態を観察するために開発された急速凍結割断法である1).凍結という言葉から迅速病理診断法である凍結切片法を連想するが,それとは目的を異にする.また,先に開発された同様な凍結割断法であるフリーズフラクチャー法は,生体膜の疎水性内面の研究に大きな役割を果たしてきた.このディープエッチング法においては,通常の超薄切片法やネガティブ染色法による電顕観察では不明であった組織,細胞内の小器官や細胞骨格などの高分子構造の超微形態が三次元的に次々と明らかにされつつある2〜5).病理診断など臨床への応用はまだほとんどなされていないが,データの蓄積や方法の改良が進めば,その迅速性を生かし分子生物学的な臨床診断に日常的に用いられるときがくるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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