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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻13号

1991年12月発行

文献概要

検査データを考える

血小板減少

著者: 垣下榮三1

所属機関: 1兵庫医科大学第二内科

ページ範囲:P.1166 - P.1170

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はじめに
 止血機構には血管,血小板,凝固因子,線溶系因子の4つの要因が関係し,すべて健全に作動して初めて止血機構は保持されている.特に血小板は止血の初期反応に中心的役割を演じているため,血小板の減少や機能障害では一次止血が障害されて出血時間の延長をみるとともに,臨床的には皮膚,粘膜下出血斑が特徴的となる.いずれにしても出血性素因をみたときまずスクリーニング検査で行うものの1つが,血小板数を測定することであり出血時間をみることである.ここでは血小板数の減少をみたときの解析について代表的な例を挙げて解説する.
 血小板数の正常範囲は15万〜40万/μlで,その減少を認めたときまず測定の問題を除かなければならない,次いでその病態として血小板の産生低下,破壊の亢進,体内での分布異常または喪失によりもたらされたものか,またこれらが先天性かを検討していく.この血小板減少症をみたときの解析の一例を末梢血と骨髄の所見から行う方法を図1に示す1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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