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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻2号

1991年02月発行

文献概要

検査ファイル

機器●BACTEC 460 TBシステム

著者: 大川三郎1 宮坂強1

所属機関: 1日本ベクトンディッキンソン(株)

ページ範囲:P.166 - P.167

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はじめに
 1969年,DelandとWagnerは,結核菌が培地中の14Cをラベルした基質を脱カルボキシル化する際,遊離する14CO2を測定して細菌の代謝を自動検出する技術を開発した1).この技術は血液培養,細菌の発育に対する抗生物質の影響の測定,基質の代謝能からNeisseria sp. の同定,アミノグリコシド系抗生物質の血清中濃度の分析試験にも応用された.さらにCummingsらは1975年に,同じ原理が結核菌の検出にも応用できることを報告した2).Middlebrookはこの技術をさらに改良して,抗酸菌の発育に特異的な14Cをラベルした基質を含む7H12培地を紹介した.彼はこのラジオメトリックの培地に使うと,臨床検体からの抗酸菌の初代分離に要する時間を大幅に短縮できることを報告している3)
 これらの研究を基に抗酸菌検査の自動化機器として,BACTEC 460TBシステムがBecton-Dickinsonによって開発された.欧米において広く普及し,抗酸菌症の迅速診断に成果を挙げているのが現状である.そこで今回,BACTEC 460TBシステム,特に検査法を中心に概略を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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