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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻2号

1991年02月発行

文献概要

トピックス

HTLV-I関連疾患/コラーゲン角膜シールド

著者: 山口一成1 西村要子1 馬嶋慶直2 広川仁則2

所属機関: 1熊本大学医学部附属病院輸血部 2藤田学園保健衛生大学眼科学教室

ページ範囲:P.173 - P.175

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 ヒトTリンパ好性ウイルスⅠ型(HTLV-I)が1980年に成人T細胞白血病(ATL)患者から分離され,その原因ウイルスと認知されたことは周知の事実であろう.その後,HTLV-IがATLのみならず,ある種の神経疾患(HAM/TSP)にも深くかかわっていることが明らかになり,HTLV-Iキャリアに起こる種々の病態にも広く目が向けられるようになった.
 われわれはすでに慢性肺疾患,肺日和見感染,難治性皮膚真菌症,他臓器の悪性腫瘍,M蛋白血症,腎不全,糞線虫症などにHTLV-I感染の頻度が有意に高いことを報告してきた.その他,HAM/TSP以外に,最近ではHTLV-I関連気管支肺症(HAB),HTLV-I関連関節症などのHTLV-I関連疾患の提唱がなされている.疾患概念が一定のレベルまで確立したATL,HAM/TSPを除くHTLV-Iキャリアにみられる種々の病態をHTLV-I関連疾患と呼称し,解明が進んでいるところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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