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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻3号

1991年03月発行

文献概要

生体のメカニズム・3

Bリンパ球の分化と機能

著者: 成内秀雄1

所属機関: 1東京大学医科学研究所アレルギー学研究部

ページ範囲:P.239 - P.241

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はじめに
 B細胞は抗体産生細胞前駆細胞として知られる細胞である.抗原刺激を受け,かつT細胞からのシグナルを受けることによって,抗体産生細胞に分化する.T細胞とともに表面に抗原に対する受容体を持ち,免疫反応の特異性を決定する重要な細胞の一つである.「細胞表面に抗原受容体としての免疫グロブリンを持つ」ことがB細胞の定義になっているが,この免疫グロブリンは基本的にH鎖としてμ鎖を持ち,L鎖とともに単量体を構成している.
 B細胞は分化を起こすためには一般には特定の臓器を必要としないが,鳥類ではファブリシウス嚢で分化が起こると考えられている.B細胞の機能としては,抗体産生細胞に分化して抗体を産生するほかに,抗原をT細胞に提示する働きがある.これらの内容について述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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