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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻3号

1991年03月発行

文献概要

検査ファイル

項目●甲状腺刺激ホルモン(TSH)レセプター抗体

著者: 玉置治夫1 網野信行1

所属機関: 1大阪大学医学部臨床検査診断学

ページ範囲:P.242 - P.243

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はじめに
 自己免疫性甲状腺疾患の患者血中には,種々のタイプの自己抗体が存在する1).これらのうちTSHレセプター抗体(TSH receptor antibody;TRAb)は,バセドウ病における甲状腺機能亢進症および一部の甲状腺機能低下症の発症原因と考えられ,その測定は疾患の診断および経過観察には不可欠である1,2)
 TRAbの測定法については,従来さまざまな方法が開発されてきた.ネズミを用いる,初期のMcKenzieのin vivoでのbioassayに加えて,in vitroの系で甲状腺スライスや培養甲状腺細胞を用いて,アデニル酸シクラーゼ活性やcyclic AMPの上昇,あるいはコロイド小滴(colloid droplet)形成などを指標としたstimulation assay法と,TSHレセプターへの標識TSHの結合阻害を指標としたradioreceptor assay法などが開発されてきた1).この後者の測定法は,英国のSmithらによりキット化されて,わが国でもしだいに多く用いられつつあり,ここではその測定法について述べる2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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