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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻3号

1991年03月発行

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トピックス

中皮腫の組織学的マーカー

著者: 岡輝明1

所属機関: 1東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.256 - P.257

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■中皮腫とは
 中皮細胞(mesothelial cell)は,胸腔・腹腔・心嚢腔などの体腔の表面を覆う単層・扁平な細胞で,中皮細胞層直下の少量の疎性結合組織とともに漿膜を構成している.中皮腫(mesothelioma)は,中皮細胞の腫瘍と考えられ,その母細胞である中皮細胞が中胚葉由来であるため,癌などの上皮細胞の腫瘍とは性質がやや異なり,別個に取り扱われている.
 中皮腫には,肉眼的に,体腔内を漿膜面に沿って広がるびまん型(diffuse type)と腫瘤を作る限局型(localized type)の2型がある.通常びまん型は悪性であり,限局型は良性であることが多い.びまん型中皮腫は組織像の上から,上皮型・肉腫型・混合型の3型が区別される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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