検査と技術19巻5号

1991年05月発行

技術講座 微生物

蛍光抗体法によるウイルス抗体検査

著者： 山内寿靖¹

所属機関： ¹(株)エスアールエルウイルス課

ページ範囲：P.441 - P.445

サマリー
　蛍光抗体法は，古くからウイルス感染症の血清学的実験室内診断法の一手法として広く利用されてきた検査法である．近年は遺伝子工学，細胞工学などの発展により，その検査法は被検材料中からのウイルス抗原を直接検出する方向へと進みつつある中で，一方，ヒト免疫不全ウイルスやヒトT細胞白血病ウイルスI型においては，スクリーニング検査による抗体検査の確認試験法として確立し，またEpstein-Barrウイルスでは，本法による抗体検査が主流となっており，その有用性は極めて重要である．