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検査データを考える
睡眠脳波の異常
著者: 野沢胤美1
所属機関: 1昭和大学医学部神経内科
ページ範囲:P.465 - P.468
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近年,中枢神経疾患の診断はX線CT,磁気共鳴画像(MRI)などの画像診断の進歩により容易になった.しかし,脳内機能的疾患の診断および器質的疾患の予後判定には,脳波検査は欠かすことのできない検査である.日常脳波検査においては,安静覚醒時脳波の導出に加えて,種々の賦活法が試みられている.中でも睡眠賦活は異常波の検出には欠かすことのできない賦活法であり,特にてんかんが疑われたときには必ず睡眠賦活を試みる必要がある.一方,日中の脳波検査において,臨床症状を説明するのに適切な脳波異常を検出することのできないことは,よく経験する.その中には日中の種々の症状が夜間の睡眠異常に起因していることがあり,他方,睡眠—覚醒リズムの異常が日常生活に重大な支障をきたしていることがある.その診断には夜間睡眠中の脳波の記録と同時に,ほかの種々の生体現象を導出し検討する必要がある.
近年,中枢神経疾患の診断はX線CT,磁気共鳴画像(MRI)などの画像診断の進歩により容易になった.しかし,脳内機能的疾患の診断および器質的疾患の予後判定には,脳波検査は欠かすことのできない検査である.日常脳波検査においては,安静覚醒時脳波の導出に加えて,種々の賦活法が試みられている.中でも睡眠賦活は異常波の検出には欠かすことのできない賦活法であり,特にてんかんが疑われたときには必ず睡眠賦活を試みる必要がある.一方,日中の脳波検査において,臨床症状を説明するのに適切な脳波異常を検出することのできないことは,よく経験する.その中には日中の種々の症状が夜間の睡眠異常に起因していることがあり,他方,睡眠—覚醒リズムの異常が日常生活に重大な支障をきたしていることがある.その診断には夜間睡眠中の脳波の記録と同時に,ほかの種々の生体現象を導出し検討する必要がある.
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