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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻5号

1991年05月発行

文献概要

検査ファイル

項目●各種アレルゲンの特異的IgG4抗体の測定

著者: 灰田美知子1

所属機関: 1東京大学医学部物療内科

ページ範囲:P.472 - P.473

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[1]IgGとは何か
 ヒト免疫グロブリンにはIgM,IgD,IgG,IgA,IgEの五つのクラスが存在するが,このうちIgGにはIgG1,IgG2,IgG3,IgG4の四つ,IgAにはIgA1,IgA2の二つのサブクラスが存在している1).IgG1はサブクラスの中でも最も主要な成分であり,補体結合能,胎盤通過能,マクロファージへの結合能,およびオプソニン作用を有し,IgG抗体の一般的な性質を代表している.またIgG2は多糖体抗原に対する抗体反応,IgG3はウイルス防御反応において重要な位置を占めるとされている.IgG4は四つのサブクラスの中でも最も少量で,IgG全体の1〜8%を占めるのみであり,半減期が21日であること,胎盤を通過する点などは他のIgGサブクラスと同じであるが,補体C1qを介する補体結合能,単球・マクロファージFcγRIへの結合能は持っていないこと,プロテインAと反応すること(IgG3は結合しない),好中球やK細胞のFcレセプターとの結合は一定の結果が得られていないこと(否定的な説が多い)などの独特の性質も有する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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