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講座 英語論文を読む・5
保存時間および温度の尿中低濃度アルブミン測定への影響
著者: 弘田明成1
所属機関: 1駒沢病院内科
ページ範囲:P.482 - P.483
文献購入ページに移動 尿路感染のない状態において,夜間あるいは安静時の尿中アルブミン排泄率(AER)は,早期糖尿病性腎症を反映している.尿中アルブミン排泄を正確に測定することは,臨床的に重要である.なぜなら,初期の糖尿病性腎障害はアルブミン漏出がまだ少量な時期(“微量アルブミン尿”)に検出できれば,可逆的であると推測されているからである.加療により(腎症が)回復しうるAERの範囲は,現時点では30から200μg/分と考えられている.われわれのセンターで現在進めている研究によると,夜間蓄尿検体において漏出量が10から30μg/分の範囲内のものは,血糖のコントロールを改善すれば(腎症は)可逆的であることを示唆している.同様に,夜間AERがまだ10μg/分未満の正常値を示す患者であれば,運動による微量蛋白尿があっても血糖のコントロールの改善により腎症が可逆的である可能性がある.
少量のアルブミンの漏出を正確に測定することは不可欠である.ラジオイムノアッセイにより検査の正確な測定値を得ることが可能となったが,しかしながら,検体の保存条件が測定結果の確かさに及ぼす影響に関しての情報がもっと必要である.尿検体を-20℃で2または6か月間保存することにより,比濁法的にはアルブミンが誤った低い値になることが最近の研究で示された.
少量のアルブミンの漏出を正確に測定することは不可欠である.ラジオイムノアッセイにより検査の正確な測定値を得ることが可能となったが,しかしながら,検体の保存条件が測定結果の確かさに及ぼす影響に関しての情報がもっと必要である.尿検体を-20℃で2または6か月間保存することにより,比濁法的にはアルブミンが誤った低い値になることが最近の研究で示された.
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