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病気のはなし
結節性動脈周囲炎
著者: 岩本幸子1
所属機関: 1東京大学医学部物療内科
ページ範囲:P.500 - P.505
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結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎)は,病理組織学的に中小動脈のフィブリノイド壊死を伴う,血管全層炎が全身に認められる系統的血管疾患である.病態発生機序は不明であるが,血清病との類似性から免疫複合体病が考えられている.臨床症状が多彩であり,疾患マーカーとなるべき特異的検査所見もないことから,臨床診断が困難であり,確定診断には生検組織像が不可欠である.予後不良の疾患で,未治療の場合には80%が1年以内に死亡する.ステロイド剤と免疫抑制剤の併用療法が有効で,病初期に治療が開始された場合は寛解に導入できる.
結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎)は,病理組織学的に中小動脈のフィブリノイド壊死を伴う,血管全層炎が全身に認められる系統的血管疾患である.病態発生機序は不明であるが,血清病との類似性から免疫複合体病が考えられている.臨床症状が多彩であり,疾患マーカーとなるべき特異的検査所見もないことから,臨床診断が困難であり,確定診断には生検組織像が不可欠である.予後不良の疾患で,未治療の場合には80%が1年以内に死亡する.ステロイド剤と免疫抑制剤の併用療法が有効で,病初期に治療が開始された場合は寛解に導入できる.
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