文献詳細
文献概要
増刊号 臨床血液検査 I.形態学的検査 2.その他の検査
2)血液幹細胞の培養法とサイトカイン
著者: 中畑龍俊1
所属機関: 1信州大学医学部小児科
ページ範囲:P.95 - P.103
文献購入ページに移動はじめに
血液中には形態と機能を異にする種々の血球が存在するが,それらはいずれも固有の寿命で崩壊している.しかし,正常な個体では各血球数はほぼ一定に保たれており,出血,感染などに際しては,それに反応して速やかに赤血球,好中球が増加する.このように血球の産生には,極めて巧妙な造血調節機構が存在していると考えられる.
すべての血球は共通の母細胞である全能性(pluripotent)造血幹細胞(stem cell)に由来することが証明されている.造血幹細胞から各血球系の終末細胞への増殖・分化の調節機構は,近年,多大の関心を集めている分野であり,これに関与する種々の造血因子(サイトカイン)の存在が明らかにされてきた.
血液中には形態と機能を異にする種々の血球が存在するが,それらはいずれも固有の寿命で崩壊している.しかし,正常な個体では各血球数はほぼ一定に保たれており,出血,感染などに際しては,それに反応して速やかに赤血球,好中球が増加する.このように血球の産生には,極めて巧妙な造血調節機構が存在していると考えられる.
すべての血球は共通の母細胞である全能性(pluripotent)造血幹細胞(stem cell)に由来することが証明されている.造血幹細胞から各血球系の終末細胞への増殖・分化の調節機構は,近年,多大の関心を集めている分野であり,これに関与する種々の造血因子(サイトカイン)の存在が明らかにされてきた.
掲載誌情報