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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻7号

1991年06月発行

文献概要

増刊号 臨床血液検査 II.止血機能検査 2.検査の実際と症例の解釈 1)血小板機能検査 B.症例呈示

(1)血小板無力症の一姉妹例

著者: 粉川皓年1 野村昌作1

所属機関: 1関西医科大学第一内科

ページ範囲:P.172 - P.176

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はじめに
 先天性血小板機能異常症の診断には,血小板機能検査とともに膜の詳細な解析が必要である.血小板の膜には,血小板の粘着,凝集などの機能に中心的な役割を果たす膜糖蛋白(glycoprotein;GP)が多数存在しており,中でもGPIb,IIb,IIIaの3種類の糖蛋白は特に重要である.代表的な先天性血小板機能異常症である血小板無力症(Glanzmann's thrombasthenia;GT)は,アデノシン二リン酸(ADP)凝集の減弱,血餅退縮不良,出血時間の延長を特徴とし,GPIIbとGPIIIaの量的欠損がみられる.
 本稿では,われわれが経験したGTの姉妹例について,血小板機能および血小板膜糖蛋白の解析結果について報告し,若干の考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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